2026年1月4日日曜日

水無川 東不動沢右俣

 












 ワークライフバランスという言葉はすっかり社会に浸透した気がする。政策や世間ムードによってワークが適宜いい感じに仕上がってくると、ライフの方のバランスが求めれるがこれが難しい。登山とクライミングはあれやこれやと時間を要することからライフの方のバランスを著しく乱してくる。それでも長くやっていると調子がわかってくるものだ。筆者の場合は月の2~3週は半径100kmの範囲内で過ごして、残りをそれよりちょっと遠いとこに行くと具合がいい。
 越後三山は名声は聞くもののちょっぴり遠いので訪れたことは無かった。まずは有名所から雰囲気を掴もうとオツルミズ沢へ計画した。しかし待ち合わせた友人が定刻に現れない。困ったなあと駐車場でのんびりしていると偶然ほかの友人が現れ、より短めで面白い所を教えてくれた。それが東不動沢右俣である。八海山を縦走できるのが大変好ましく無事に合流した友人と転進を決める。
 まず、アプローチに残雪を多く見かけるのに驚愕する。同標高帯比で白山と黒部よりも雪が多いではないか。やはり富山はまったく豪雪地帯ではなく居住最適地であろう。転がる石は縞々の片麻岩のように見えるが異なるという。主として堆積岩の変成岩らしくその名も「上越帯」という超ざっくり分類されているようだ。応用地質として鉱山開発されたものの、これらの岩体の詳細は調査されていないようである。沢の内容はあんまり覚えていないが、草付きの質は北陸三県と随分違っており怖かった。特にニラみたいな草付きが印象的である。滝の流心は意外にホールド豊富で側壁はスラブ状となっており登りにくいが、谷の形状はオープンで気持ちが良い。快適に登って大した藪漕ぎもなく入道山の山頂へ飛びだす。お楽しみの縦走は岩場が続きスリリングでやっぱり面白い。懸垂下降したほうが安全な傾斜を鎖を掴みながら登り下る。これはこれで遊びとしては貴重な体験である。コギ池といった途中の池塘は期待したよりもしょぼかったがこれも一興。坂本神社までの登山道も歩きやすく美しい森でいつまでも歩きたくなる。秋の紅葉はさぞかし美しいことだろう。
 
 毎度のことながら初めての山は一辺で好きになってしまう。そうなると適期にはあの子もこの子も気になってきて益々ライフは浸食される。いや、もしかしたら既にライフは浸食されて尽くしており心を失った山ゾンビなのかも。ゾンビはゾンビらしく彷徨するしかない。お天気だけは注意して彷徨うことにしよう。

<アプローチ>
越後三山森林公園の駐車場から林道を歩いて廃道化してきたら適当に沢に降りて入渓。幕営適地は殆どない。雪が無ければ1050mの二俣。雪が有れば滝マークを超えた二俣の少し手前がいい。車が二台あって縦走したかったので坂本神社へ下山した。神社の人に聞いたら草刈りは年一回はしているが時期は不定とのこと。デトノアイソメ方面へ降りられる鉱山道という古い道が有るらしいが未確認。高倉沢も下降できそう。

<装備>
カム、ピトン少々、足回りはラバーの方がいい

<快適登攀可能季節>
残雪が多いので9月~10月くらいだと思う。

<博物館など>
トミオカホワイト美術館:歴史的に変色や割れのない白色の油絵具の使用が難しかったことを初めて知った。富岡 惣一郎が作り上げた油絵白色の抽象的な世界は心地よい。


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