六百山。無限に有る数字の中で何故六百なのだろうか。取り敢えず素因数分解すると23×3×52 であった。さらに調べると24番目の矩形数のようだ。親近感を微かに覚えた。そして命名の由来を数学的手法によって解明する事は困難であると悟った。
槍・穂高は主に176万年前の大噴火に由来する溶結凝灰岩で構成されている。観察すると六百山も恐らくこの岩である。下部は緑灰色で上部は暗褐色。もちろん外面で判断するのは難しいが何らかの違いは有りそうであった。降り積もった火山灰の熱や圧力の差であろうか。
さて、誰も登らないし、話題にもならない六百山北尾根である。登ってみると岩稜と雪稜が程よい難易度で続き存外に楽しい尾根である。ブッシュが豊富なので安心して自由に登攀ラインを選択できる。惜しむらくは寡雪の年に登ってしまったため、藪ズボで雪稜の発達が悪かった事。北面であることを勘案すると2月~3月が適期。1泊で霞沢岳まで縦走すれば素晴らしい登山になるはずだ。下部岩壁や八右衛門沢上部の岩壁も興味深い。
<アプローチ>
坂巻温泉に駐車。後は林道歩きで河童橋まで。直ぐ裏手の斜面から取り付く。途中岩壁が有るので要領よくルートを探り稜に出る。北尾根だけの場合は同ルート下降は非常に面倒。適当に下降しやすい尾根を降りる。雪質次第では谷筋を降りると早い。霞沢まで縦走する場合は西尾根を下降。
坂巻温泉まで富山大学からおよそ2時間20分。
坂巻温泉まで富山大学からおよそ2時間20分。
<装備>
登るラインにもよるが、念のためピトンとトライカムを少し持っていけばよさそう。
<快適登攀可能季節>
2月~3月上旬。しっかり雪が付いていた方が楽しそう。
<博物館など>
穂高岳周辺の地質は原山智・山本明著『「槍・穂高」名峰誕生のミステリー』に詳しい。熟読してから登れば穂高周辺の登山が六百倍楽しくなるはず。
<博物館など>
穂高岳周辺の地質は原山智・山本明著『「槍・穂高」名峰誕生のミステリー』に詳しい。熟読してから登れば穂高周辺の登山が六百倍楽しくなるはず。
<温泉>
坂巻温泉、平湯温泉
坂巻温泉、平湯温泉
0 件のコメント:
コメントを投稿