林道歩きと川原歩きをこなしてたどり着いた出合は日が当たらず寒い。F1は登れそうだがどうみても巻きが容易なのでさらりと巻いた。次も大きな滝が出てくるが、こちらは登るのが難しそう。登るなら右壁からだろうが、これも容易に高巻けるのでさっさと進む。川原は殆どないのでナメ滝と小滝を快調に登ったり、小さく巻いたりして進む。F5は雄滝と雌滝と呼ばれる二俣となっている。本流は雄滝であるが、直登が難しいのでロープを出して登る。雄滝側の凹状を登ったが岩が脆く崩壊している箇所もあるので、雌滝側を登って高巻いた方が快適だと思う。ぼろぼろの草付きコンタクト箇所で1点人工登攀した。以降はロープの出番んは無く快適な滝登りと小さい巻きを繰り返していく。巻きが余りに簡単な地形なので滝を登るのであれば「登る!」という堅い意思がいるだろう。陽が当たり始めると解放感も感じることができて大変気持ちがいい。2500mくらいで水が涸れてあとは淡々と登る。三ノ沢岳では期待通りの快晴で抜群の眺望であった。稜線が気持ちいいので予定を変更、縦走して上松Aコースから戻った。上松Aコースは地面が土で身体に優しいうえ、富山では馴染みのないキノコが生えており楽しい。3000m級の山を登って身体すっきり爽やか登山であった。
奥三ノ沢は幕営適地が少ない。奥三ノ沢だけで考えたら日帰りでサクサク登ったほうが楽しい気がする。もちろん、下部から滝登りを時間を掛けて楽しむのもよし。テントを持って行って稜線で幕営し宝剣岳の岩場と抱き合わせで登るのも魅力的だ。大混雑の伊那川にはない静かさがあるのもいい。あ、冬に奥三ノ沢から宝剣へ継続登攀したら面白そうだ!
<アプローチ>
堰堤のある砂防公園に駐車して滑川上流へ向かう。敬神の滝小屋から上流方面へは林道跡が続いておりしばらくはそれを歩ける。川原に出てからが見ての通り長いが特に何も出てこない。奥三ノ沢は特徴的な二条滝で出合っているので間違うことは無い。幕営できる箇所は少ないが、2350m付近の二俣手前右岸に幕営できる平坦地がある。ただし、ルンゼの押出付近なので自然落石や雨の時は多少リスクはある。三ノ沢岳に出たら沢を降りるもよし、縦走して上松Aから帰るもよし。
<装備>
カム少々。割合ぬめるがラバーでもフェルトでも可能。
<快適登攀可能季節>
7月~9月。良く知らない山域だがこれ位の期間は快適そう。
<博物館など>
義仲館:木曽義仲の資料館。県民には火牛の計で御馴染み義仲公である。旗揚げまではこの地で育った。ここから北陸道進撃が始まったと思うと感慨深い。