2016年7月12日火曜日

王滝川 鈴ヶ沢東股









御嶽山の沢は荒々しさと麗しさの二面性が魅力だ。御嶽を代表する綺麗渓である鈴ヶ沢も例に漏れない。柔らかに水を流すナメの岩盤中に取り込まれた礫が火山活動の激しさを感じさせる。深い釜を持った小滝と明るいナメがひたすらに続く渓相は伸びやかで晴れがましい。美の不感症になってきた頃に現れるガレ地帯は強烈だ。ついさっき落ちたんじゃないのかと思う巨大な岩がゴロゴロかつ、岩は赤茶色でおどろおどろしい。このギャップが堪らないのだ。下降の中股は上部でナメが出てくるものの全体としてゴーロ。下降向きの沢だと思う。

<アプローチ>
高山から国道361号線、県道20号経由で王滝村へ。鈴ヶ沢横の林道を上がり、川幅が狭くなる最初の橋にある噴火規制ゲートの手前に駐車する。噴火が終息して規制が解除されれば奥まで入れる可能性は有るが、そこそこダート道である。そこから堰堤が連続するので次の橋まで林道を歩き入渓するのが良い。中股を下降するのであれば、小三笠山北側の広いコルに抜ける沢を詰めて下降すると困難無く中股に入る事が出来る。富山市から凡そ3時間半くらい。

<装備>
大滝の巻きが悪い場合に備えてロープとスリング。岩のギアは殆ど必要ないと思う。

<快適登攀可能季節>
6月~10月 ウォータースライダーが連続するので盛夏に行くと盛り上がる。

<温泉>
けやきの湯:県道20号沿いにある静かな旅館。日帰り400円と地域最安値(筆者調べ)。雰囲気もお湯の質も良い。


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