2017年1月4日水曜日

槍ヶ岳西稜











槍ヶ岳の「槍」本体の殆どの部分は穂高と同じく、176万年前の火山活動によって形成された溶結凝灰岩だそうだ。その岩体を氷河が東西南北から削り取られ尖がって、さらに滝谷花崗岩の貫入と断層運動により約20度東側へ傾いて現在の形となったと考えられている。そのため、小槍のクラックは元々垂直だった冷却節理が東に傾いており、景観に独特の風味を与えている。

さて、槍ヶ岳西稜は諸先輩方が絶賛するとおり素晴らしいラインであった。小槍の現代的なクライミングと続く爽快なリッジクライミング。終了点が山頂という豪華な演出も見逃せない。自然の彫刻美に敬意と感謝を表しつつ、デラックスな冬季登攀を満喫しよう。

<アプローチ>
とりあえず、どこからでも良いので槍ヶ岳山荘まで行こう。山頂へ向う登山道の梯子が始まる手前のルンゼを下降すれば、小槍に取り付くことが出来る。取り付き大テラスへ向うのにも1ピッチの登攀となる。小槍と曾孫槍のコルへもこのルンゼから1~2ピッチの登攀で到達する事が出来る。

<装備>
カム一式、トライカム、ピトン各種。くの字ジェードルを残地無視で登るにはキャメロット#5-#6が必要だった。ユニバーサル型ピトンとボールナッツの小さいのが有効な細いクラックが多い。小槍の下部は崩壊気味で相当にボロイ場所も有るので注意が必要。寒いので、しっかり着込んでおかないと凍傷になっちゃう。

<快適登攀可能季節>
1月~12月。夏に登っても楽しいラインだと思う。

<温泉>
新穂高温泉なのでどこでも入ることが出来る。価格帯は高い。

栃尾の荒神の湯は良い露天風呂。体を洗う場合は石鹸を持っていこう。寒くて洗えないかもしれないけど。割石温泉まで行くのもいいだろう。

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