遠方の小さいけれど良い沢、というのは知っていても行く機会を作ることは少ない。ピークに突上げない沢ならば猶の事である。木曽川支流の岩倉川樽ヶ沢を訪れたのも予期せぬ転進によってであった。
木曽地方は中央アルプスに代表される花崗岩が卓越している。一帯はマサ化による土砂が堆積しており大雨が降ると土砂災害の危険が高い地域だ。近年では読書集落で大規模な土砂災害が発生している。この特徴から、沢登りが楽しめるエリアは高低差が有って土砂排出能が高い河川、あるいは水量が多く土砂排出能が高い河川といえる。しかし、岩倉川を含む柿其渓谷周辺はやや岩質が異なるようだ。樽ヶ沢のような小さな谷でもスラブ遡行が楽しめるのである。加えて樽ヶ沢は東面で明るく花崗岩を走る水がキラキラ輝いているのが嬉しい。しかし、完全癒し渓かというとそうでもなく、滝の直登も多く登攀要素も割とある。油断して力量の揃わないパーティーでロープレスで登り事故が起きそうな沢だと思う。
短いが十分楽しめる沢だ。急な転進先として、どこかの山を早く下山してからのおかわり沢、はたまた妻籠宿観光との組み合わせデート沢など、理由を付けて訪れてみてはいかがだろうか。なお、筆者らはフリークライミングからの転進で沢靴を持っていなかった為、ワークマンで地下足袋を購入して遡行した。結果、ヌメリまくってスリリングな遡行を楽しむことになった。沢靴は準備して行こうね。
<アプローチ>
富山市から41号線~256号線で木曽に向うと快適かつまあまあ早い。岩倉林道のゲートがある終点に駐車する。標高800m付近にある橋より出合うのが樽ヶ沢である。この出合いまで林道を歩き入渓。標高1100mくらいで谷が開けて遡行内容にダレがでてくる。ここまでの遡行は3時間もあれば終了する。詰め上がる拘りが無ければこの辺で適当に林道へあがるのが良い。
<装備>
念のためロープとカム。
念のためロープとカム。
<快適登攀可能季節>
6月~10月。良く知らない山域だがこれ位の期間は快適そう。
<博物館など>
妻籠宿:中仙道の宿場町を保存して観光地化してある。いかにもな観光地。おばちゃんの解説はさながら噺家であり職人技である。内容は非常に興味深い。そして歴史資料館も秀逸である。斜に構えて行かないのは損。
寝覚ノ床:木曽川の流れと方状節理が生み出した景勝地。一見の価値あり。裏寝覚め~寝覚めまではボルダリングも可能。お勧めの課題は一斗の缶。
<博物館など>
妻籠宿:中仙道の宿場町を保存して観光地化してある。いかにもな観光地。おばちゃんの解説はさながら噺家であり職人技である。内容は非常に興味深い。そして歴史資料館も秀逸である。斜に構えて行かないのは損。
寝覚ノ床:木曽川の流れと方状節理が生み出した景勝地。一見の価値あり。裏寝覚め~寝覚めまではボルダリングも可能。お勧めの課題は一斗の缶。
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