赤木沢の支流ウマ沢を登った事ある人は少ないだろう。わざわざ美しい渓を背にして小さな沢に入っていく人間は稀だ。赤木沢と同じような内容を期待したが、そうは問屋がおろさなかった。時おりナメ滝が現れるものの、ゴーロ部分が多くパッとしない印象であった。しかし、そういう渓こそゆったりとした心持で自然観察に精が出せるというものだ。周囲の岩は礫岩を含んだ物が多い。しかも比較的大きな丸い礫が多く、温度や圧力による変成を受けているような感じがした。もしかしたら、古くは川が流れていた場所に溶岩が流れたり、火山灰が堆積したのかもしれない。その真相は解らないが思いを馳せるのは楽しい。
ウマ沢を詰めあがってハイ松の稜線を歩いていると、スレンダーな甲虫を見つけた。オサムシ科のマイマイカブリにそっくりであったが、直ぐに岩陰に逃げてしまったため記録することが出来なかった。これまでも稜線であのスレンダー甲虫は何度か見かけている。
もし、マイマイカブリであったら不思議である。彼らはその長い首で蝸牛の殻に首を突っ込み食べる。しかし、稜線にマイマイ類は居ない。彼らは何を食べているのだろう。マイマイカブリはマイマイ類を主食(かぶり付く)とする事からマイマイカブリであって、マイマイをかぶり付かないマイマイカブリは何と呼べば良いのだろう。
先述の疑問が提起する問題は根が深い。このように行動様式をもって命名するネーミング手法を濫用していては、アイデンティティーの危機が迫ってくるだろう。例えば琴奨菊が臥牙丸を常にがぶり寄りで圧倒して勝ち星を挙げ続けたら、琴奨菊はいずれガガマルガブリと成ってしまうのである。これでは、親方と考えた折角の四股名が台無しだ。
やはり行動による命名は控え、ビジュアルか発見者の思いを丹念込めて真剣に行うと良い感じに仕上がってくると思うのである。それはさておき、いつか登山を始めて以来の謎であるあの甲虫を突き止めたい。
<アプローチ>
折立から登山道を利用するか、ハゲ谷、ヤクシ谷、シンノ谷を遡行し黒部川へ下降する。詰めあがってからは登山道を利用すると早い。折角なので黒部五郎岳を登ると素敵だ。そこから折立までの下山路は非常に長く感じる。
<装備>
特にいらない。
<快適登攀可能季節>
7月~9月 夏休みに上ノ廊下を遡ったのち、五郎沢出合い辺りにベースを張って、ボルダリングと釣りをしながら沢登りをすると面白いと思う。わざわざ目当てに行く場所ではないので、ついでに登っておくのがよさそう。
<温泉>
亀谷温泉白樺ハイツ
<アプローチ>
折立から登山道を利用するか、ハゲ谷、ヤクシ谷、シンノ谷を遡行し黒部川へ下降する。詰めあがってからは登山道を利用すると早い。折角なので黒部五郎岳を登ると素敵だ。そこから折立までの下山路は非常に長く感じる。
<装備>
特にいらない。
<快適登攀可能季節>
7月~9月 夏休みに上ノ廊下を遡ったのち、五郎沢出合い辺りにベースを張って、ボルダリングと釣りをしながら沢登りをすると面白いと思う。わざわざ目当てに行く場所ではないので、ついでに登っておくのがよさそう。
<温泉>
亀谷温泉白樺ハイツ
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