2016年6月20日月曜日

赤木沢







富山が誇る最強のデート沢である。東面で明るく開けた谷にスラブの滝が幾重にも架かるその姿は万人が納得する美しさだ。側面の傾斜と草緑の演出が独特の味わいをもたらし、感嘆のため息が尽きる事がない。筆者は一度遡行し、一度下降しているが、いずれも単独だったため、冒頭で述べたよう本来的な意味でこの沢の素晴らしさを知らない。

不思議なもので、ナメのスラブとくれば明るければ明るいほど嬉しいし、ゴルジュとあれば暗ければ暗いほど浮き浮きする。相反する環境が類似した感情をもたらす、人間とは誠にもって因果なものである。自然美の認識は一体どこからやってくるのであろうか。などという雑念に駆られてしまうので、いつまでたっても本当の素晴らしさを知らない野暮天なのである。わかっちゃいるけど、やめられない。色即是空 空即是色。

<アプローチ>
折立から登山道を利用するか、ハゲ谷、ヤクシ谷を遡行し黒部川へ下降する。詰めあがってからは登山道を利用すると早い。谷を下降すると面倒だと思う。

<装備>
特にいらない。巻き道は非常にしっかりしている。ナメ小滝連続の登りで全くの初心者が居る場合はロープが有った方がよいかもしれない。

<快適登攀可能季節>
7月~9月。8月に入ると人だらけになると思う。富山県民は地の利を利用し、雪解け解禁を狙って行く良い。さすれば、静けさと高山植物の趣を味わうことが出来る。


<温泉>
亀谷温泉白樺ハイツ

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