2020年4月9日木曜日

甲斐駒ヶ岳 赤石沢奥壁中央稜






駒ヶ岳といったら、海谷の駒ヶ岳が一番、二番目は僧ヶ岳のちょっと南にあるやつ、三番は強いてあげたら木曽駒ケ岳という親しみ具合である。甲斐駒ヶ岳は冬に行くにはちょっと遠いなぁと思いつつ幾星霜。思わぬ僥倖により訪れる機会を得た。ぶったまげた。めちゃ良い山なのだ。どこもかしこも花崗岩の岩壁だらけでスラブには氷が張り付いている。もしゃもしゃの藪を盲点に追いやっておけばアラスカのクライミングがアラスカに行かなくてもできるのだ。

赤石沢奥壁中央稜は甲斐駒ヶ岳の岩場の中でおそらく最もポピュラーなライン。序盤3ピッチ程度が岩の要素が強くて面白い。支点は取り易いが、3ピッチ目のワイドクラックでは大きいカムが無かったのでランナウトとなった。ここを越えるとあとは雪稜、雪壁とちょっとした岩場が続く。簡単なのだが長いので要領よくこなさないと時間がかかるだろう。終了点は山頂のすぐ近くなのが嬉しい。十分なスケール、程々な難しさ、多彩な内容で人気な理由がよくわかった。せっかく岩壁と氷が一杯あるので、氷と岩壁の継続登攀をしたいところだ。

<アプローチ>
黒戸尾根8合目岩室から左へトラバースするとすぐに岩場へ至る。ただし、3月だと岩小屋は埋まっていて分からないと思う。ちょっとコルになっているのでたぶんわかる。
富山からだと松本から高速道路を使って大体4時間半くらいで登山口に到着する。

<装備>
カム一式、ナッツ少々、トライカム少々。ワイドクラック部でキャメロット#5以上があれば万全。

<快適登攀可能季節>
年中登れるだろうけど、岩はちょっと脆いし藪がうるさいので冬の方が楽しいのでは。

0 件のコメント:

コメントを投稿