比良の谷は割と開けているけど、急峻で滝があるというのが特徴。どこを登っても似ているが、水を浴びながらのクライミングが楽しめ大体面白い。巻きのリスクもそれほどないのでメンバーに合わせて楽しめるので取り付きやすいだろう。ヘク谷は近畿地方の沢登りの入門として良く登られているようだ。この谷で嬉しいのは詰め上げた先に小女郎ヶ池があること。薫風そよぐ初夏に訪れたが花と新緑が鮮やかで素晴らしかった。
小女郎ヶ池には蛇と不倫した妻の伝説がある。モラルを説いているのか、ただのSFなのか全然くみ取れないお話だと思った。民話や伝承話のナンセンスさは旅の風情を一層際立たせてくれる。意味があるんだかないんだか解らない物語をあーでもない、こーでもないと現代の価値感で論じるのは如何にも人間らしくていい。真偽も語られた時期も不明だが、語った人がいたのは確かであろう。人の熱を感じる山旅は滋味あるね。
<アプローチ>
国道8号で敦賀まで行くのは信号が多くつらいものがある。高速利用ならば敦賀インターまでおよそ2時間。国道367号線を経てヘク谷の駐車場へ。駐車場は国道から外れた広場。下山はサカ谷登山道を利用するが、下山では所々分かり難いので注意。思古渕の集落は標語とも名言ともつかぬ書が至る所に掲示してあり独特の雰囲気がある。面白いので町ブラしてみて。
<装備>
沢慣れしていれば何もいらない。
<快適登攀可能季節>
4月~11月 良く解らないけど残雪は少ないし暖かそう。ヒルが生息しているそうなので注意。
<快適登攀可能季節>
4月~11月 良く解らないけど残雪は少ないし暖かそう。ヒルが生息しているそうなので注意。
<博物館など>
若狭三方縄文博物館:建物がモダンな設計である。そのため、全国各地にある縄文系博物館にありがちな寂れた感は全く無いのでそれだけで嬉しい。また、寂れた博物館に有りがちな「はい、並べました」的な展示では無い。美しくて解りやすくて楽しいのである。最近の縄文ブームで訪れる人が増えるかもしれない注目の博物館である。
福井県年縞博物館:水月湖の湖底には7年を正確に測る物差しがある。それが年縞である。2018年に開館した新しい博物館で、年縞実物が45mに渡って展示され、この7万年間の日本列島で起こった出来事が詳細に解説されている。7万年の地球活動の解説7万年の旅が45mで可能ってすごい。この水月湖の成り立ちに鯖街道が実は深く関わっているのだ。
滋賀県立琵琶湖博物館:自然、人文いずれの展示も素晴らしい超絶スケールの博物館。琵琶湖固有種が数多く展示されている水族館だけでも感涙ものである。バイカルアザラシもここで初めて会った。富山とは離れるが一度は訪れたい。