2023年3月22日水曜日

剱岳 チンネ左稜線

 











山登りを愛する人へ数ある富山県の魅力を伝えるとき、剱岳が近いというのが挙げられる。言わずもがな四季を通じて素晴らしい山であるが、春は週末でも充実のクライミングが楽しめるのがいい。富山市内中心から伊折まで45分なので深夜出発でも多少休んで出発できるのである!数ある剱岳の岩場においてアプローチが比較的よく、スケールも有るのがチンネだ。伊折から早月尾根経由であれば高差2600mを一日でこなすので大変良い運動となり健康にもいい。冗長な林道歩きは千日回峰行だと思って、般若心経、不動明王真言、山上の垂訓、タスミ等有難い言葉を誦しながら足を前に出せばきっとすぐに終わる。下山後も直ぐにお家に帰れるので翌日もフレッシュな状態で仕事に精が出るというものだ。

チンネで最も高差がある左稜線は誰もが知る国内最高のルート(だと思う)。元々氷雪の影響を受けにくいラインなのだろうが、天気のいい3月であれば夏と大差ないルンルンうきうき。眺望よし、内容よしの静かな登攀を満喫できる。

とは言え、厳冬雪の要塞と化したチンネを登りたいものだ。日頃から功徳を重ねることにより時間を捻出し、好機を掴んで登りたい。

<アプローチ>
12月~4月15日までは早月尾根から山頂経由か西仙人谷から稜線に上がり三ノ窓まで行く。復路も同じルートを辿る。アプローチは長時間行動になるので水分と栄養をしっかり定期的に摂取するのが大事である。栄養の軽量化は敗退する要因なので避けたい。4月15日以降であれば池ノ谷左俣を詰めてもいい。ただし、白萩川の埋まり具合や池ノ谷ゴルジュの状況に依る。チンネの頭からはルンゼを40m下降して25mの懸垂下降で池ノ谷ガリーへ降りられる。

<装備>
カム#3までをワンセット、トライカム少々、ピトンは不要でボールナッツが有効。ロープは1本でいい。

<快適登攀可能季節>
年中登れるけれど、冬壁装備で11月~4月に登ると楽しいし人が少ないのがいい。

<温泉>
アルプスの湯、ゆのみこ温泉

<博物館など>
西田美術館:ロシアイコンや曼荼羅が展示されている。そして剱岳の資料が豊富。

大岩山:行基菩薩の石仏は大迫力。夏はそうめんが名物で多くの観光客が訪れる。

富山県薬用植物指導センター:5月中旬に芍薬の花が満開になるとても綺麗。五月の連休より少し後が見頃になる。芍薬は生薬として用いられるので栽培されている。有効成分はペオニフロリン。有名なのは甘草との組み合わせたもので芍薬甘草湯。グリチルレチン酸との組み合わせである。





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