厳冬期のクライミングコンビニは錫杖岳、季節が進み晩冬~春のコンビニといえば赤沢岳である。雪が安定してくると大スバリ沢左岩壁は当日晴れていれば大体OKコンディションになるのでコンビニエンス。屏風尾根のアプローチもそれほど長くないのでベース到着後も1本登れる。即ち週末で高い山で2~3本のルートで遊べるハッピーなエリアなのだ。
中央ルンゼという名前がついて言るけれど、壁の中央ではないし夏の登攀ラインも忠実にルンゼを登っている訳ではない。初登者はきっと中央という言葉が好きだったのだろう。クラシックルートにおいて中央はルンゼの枕詞のようになっているので、この名に着地したのかもしれない。
さて、中央ルンゼだがダイレクトルートのお隣から登り始めて60mで1ピッチ終了。そこから黒い滝となっている中央ルンゼを横断してからバーティカルブッシュダブルアックス。その後、右のフェースをトラバース気味に登り岩稜上に出る。ここまで2ピッチは岩は硬く適度な難しさでフィールソーナイス。2ピッチ目の終了点から中央ルンゼ側にトラバースしてもいいのだけれど、なんだか不合理なライン取りになるので、岩稜の側壁を登って緩傾斜帯へ抜けた。合計4ピッチだが40~60m伸ばすので割合充実する。見た目よりもずっと快適でプロテクションも良好。比較的早く終わるので初日の一本にもよいだろう。
<アプローチ>
日向山ゲートから扇沢まで歩いて大沢小屋から屏風尾根に取り付く。屏風尾根の稜線直下は絶好のベースキャンプ地である。屏風尾根の頭から約10分ほど赤沢岳側に歩くと西側、標高差約80m程下にC岩峰が見える。C岩峰は意外に丸いので見落としやすい。C岩峰のコルを乗越し、急峻なルンゼをクライムダウンする。ここは結構緊張する。やがてトラバースできるバンドが出てくるのでトラバースしていくと左岩壁に出る。登攀終了後は雪面を詰めれば容易に稜線に達する。
<装備>
カム一式(#1まで2セットあると安心)、ボールナッツの小さいの、トライカム。
<快適登攀可能季節>
12月~3月 3月になれば積雪状態次第で1泊2日で2本登ることが出来る。概念を把握していて気合を入れれば日帰りも可能だと思う。ただ、扇沢は東面なので谷筋をアプローチにするのは賢明ではない。
<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。
塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。
<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。
塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。
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