弓ヶ洞谷の岩稜はとても短い。短いことが悪いかというと全然そんなことは無く、ぴらっと楽しめる選択肢としてアリよりの有りなのだ。継続登攀の一環として日曜日に登るのに丁度いい。
稜から下降しながら第二岩稜を眺めると、顕著なピナクルが視認できる。雪稜とピナクルは絵になるのでこれは行かざるを得ない。第二岩稜下部は2つに分けれていて、ピナクルがあるのが左稜である。左稜の下部は尾根上で嫌らしい岩壁になっている。顕著なルンゼをダブルアックスで駆け上がる。稜上に上がるところで傾斜の強い藪交じりの草付きを登るが技術的にはここが核心である。そのあとすぐにピナクル登場。ここは苦労なく通過し、以後はコンテでロープを200mくらい伸ばした後はワカンラッセルで主稜へ至る。
第二岩稜は下部2ピッチがピリリとする。稜上までの実質登攀時間は3~4時間くらいで短いがちょっと遊ぶにはぴったりだ。
<アプローチ>
弓ヶ洞谷は三方崩山の北尾根東面にあるスキーヤーには割と滑られている谷である。雪稜は恐らく名古屋ACCによって初めて登られたものと想像するが詳細不明。尾根の南側から第一、第二、第三岩稜と命名されている。何となくそうなんじゃないか概念は以下の通り。
アクセスとしては雪がしまり切っていない2月ならば道の駅飛騨白山に駐車して平瀬尾根を登り下降するのが安全で合理的な気がする。雪が締まっているならば谷を詰めればいい。尾根から下降する場合、雪庇の張り出しが少ない箇所を選んで下降することになるが恐らく第一岩稜と北尾根の接続部が最も降り易い。3月に入ると林道を歩いて弓ヶ洞谷を詰めるのが楽だろう。尾根上には幾つも幕営可能点があるので何時に取り付いても問題ない。下降は平瀬尾根を降りるより弓ヶ洞谷をそのまま降りて国道を歩く方が最終的に早いかもしれない。
<装備>
スコップを振り回す時間が圧倒的に長いので、携行しやすい工夫が必要。もちろん要バックアップ。雪特有の支点構築品は特にいらない。ダブルアックスで登る場面が多いのでアックスは二本準備する。
<快適登攀可能季節>
2月~3月。積雪がたっぷりある時期に登りたい。
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