鍬崎山北面は飛騨帯の脆い岩と雪崩によって深く抉れている。大迫戸谷はゴルジュと大滝が素晴らしい秀渓だ。そのお隣であるカラ杉谷といえば大迫戸谷よりも辛過ぎず、ピリカラ谷である。出合いからしばらく歩くと小滝が幾つか現れるが簡単に巻いたり登ったりできる。両岸が立ってくると下部核心の2段瀑が現れる。下部はエンクラだが、上部は激しいシャワークライミングから渋い側壁登りとなる。これを越えると渓相は開けて堰堤まで爆速で進む。鍬崎山へ抜ける支流へ入ると再び小滝や登り易い大滝が続き楽しい。上部の核心は40m大滝だ。傾斜が緩く見えるが、部分的にはそこそこ傾斜があるうえ何よりヌルヌルのため油断できない。最上段は下から見ると登り易そうだが全然そんなことは無い。直登できなくても左へ逃げることが出来るのでご安心を。あとは時折ロープを出す滝を軽くこなしていくと
標高1500m付近で早々に水が涸れガレとなる。藪が少ないのが救いでぐいぐい標高を稼ぐと山頂の肩へ飛び出す。
総合的に日帰りで行う沢登り&山登りのルートとしては県内屈指ではなかろうか。技術的にも楽しめるうえ、スケールの有るルートだから充実感は満点。汝、鍬崎山を愛せよ。
<温泉>
<アプローチ>
立山駅から砂防工事用道路を歩く。この道路は早朝に抜けないとならない。工事責任者と出会ったら最後、強制送還の憂き目に会う。現場のおっちゃんには挨拶をしよう。幕営適地は無いので早朝発日帰りで楽しもう。
<装備>
カム一式、ピトン各種。足回りはフェルトが良いのでは。
<快適登攀可能季節>
8月下旬~10月中旬。水は冷たい。雪がなくなった時期に日帰りで楽しめる沢だろう。
<温泉>
ホテル森の風立山、吉峰グリーンパーク
<博物館>
立山博物館:別館まんだら遊園の異空間を一度は味わってほしい。
カルデラ砂防博物館:僕の好きな、治水の恩人ヨハネスデレーケの展示もある。
<博物館>
立山博物館:別館まんだら遊園の異空間を一度は味わってほしい。
カルデラ砂防博物館:僕の好きな、治水の恩人ヨハネスデレーケの展示もある。
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