2015年11月2日月曜日

滝谷 クラック尾根












滝谷における入門的ルートとされているのがクラック尾根である。入門的とはいっても厳冬期、エビの尻尾がびっちり付いた条件であれば中々の厳しさを味わえる。ホールドとクラックが雪で埋まっていれば除雪に時間がかかる。それに壁が真っ白で、どこも同じように見えるようになるのでラインが読みにくくなる。加えて終始強風に叩かれながらの登攀を終えれば「一仕事終えた」の充実感で満たされるはずだ。一方、3月になると氷雪の付着が少ないことが多いので、登攀は楽しいの一語に尽きる。筆者はどちらの条件のクラック尾根でも遊んだが、いずれも素晴らしい魅力があった。条件により何度登っても面白さを感じられる、それが滝谷というエリアの魅力なのかもしれない。さらに概念把握の難しさとアプローチの困難も滝谷という岩場の価値を高めているのは間違いない。皆さん、たまには八ヶ岳や錫杖ではなくて、滝谷を目指してはいかが?

<アプローチ>
厳冬期は涸沢西尾根をアプローチする。3月~4月は雪の安定したときを狙って滝谷を遡行するとよい。条件次第では厳冬期も滝谷遡行から取り付ける可能性はあると思う。取り付きはB沢のコルからB沢を標高差150mくらい?下降したところ(ぼろいフィックスが垂れている)から10m程度登ってから右へトラバースして広い凹角から尾根登攀をスタートする。この取り付きまでの右トラバースは岩が脆く悪いので注意が必要。

年によっては3月~4月にはGガリーで氷が発達する。こちらも興味深い



<装備>
カム一式、トライカム少々、ナッツ少々

<快適登攀可能季節>
12月~4月。当然夏も登れると思うが、岩がぼろいので冬の方が快適だと思う。

<温泉>
新穂高温泉なのでどこでも入ることが出来る。価格帯は高い。

栃尾の荒神の湯は良い露天風呂。体を洗う場合は石鹸を持っていこう。寒くて洗えないかもしれないけど。割石温泉まで行くのもいいだろう。


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