2017年8月24日木曜日

布施川 小杉谷










布施川は僧ヶ岳と烏帽子山を源とし、日本海へ注ぐ直前で片貝川へ合流する富山では比較的小さな河川である。評判のよい谷があまた有るにも拘らず、敢えてこの流域で沢登りをする篤志家は稀で、さらにその支流の小杉谷に入渓するなんて人間は偏執狂と断言できる。しかし登ってみれば、あら意外。本流の麗しいゴルジュ帯と小杉谷へ入ってからの小滝群は面白く遡行内容全体も纏まっている。川床の石が酸化鉄由来と思しき赤玉模様となっていてかわいいのも嬉しい。

鼻の滝から入渓すると俄かにゴルジュ帯になる。流れが激しく見えるが、水深は浅く問題ない。途中、巨岩の上に屹立する桂の木が印象的だ。滝と組み合わさった不思議な堰堤を越えると再びゴルジュ帯に入る。ここもホールド豊富でへつりを楽しめる。ゴルジュの先にある二条滝は渇水時なら登れそうだ。その上は川原になっているので巻いた場合も直ぐに下降してOKである。小杉谷へ入ると急峻になり、小滝が連続するようになる。沢慣れしてない人が居る場合はお助けを使用すると安心だ。地形図では滝記号が2箇所記載されているが、小滝だらけだったので特定できなかった。林道が交差する手前から藪っぽくなり沢登りとして楽しい部分は終了する。それより上部はガレたゴーロとなっていた。
忙しい人がちょっと楽しんだり、初心者のトレーニングには丁度良い行程である。本流を詰めて僧ヶ岳へ登るのも魅力的だ。布施川水系は堰堤が多いのが珠に傷だが遡行は十分楽しめると思う。

<アプローチ>
鼻の滝を見物する駐車場に駐車。展望台から適当に藪を漕いで入渓。地図上の林道は既に廃道と化しており、藪漕ぎすることになる。同ルート下降が無難。

<装備>
ピトン少々

<快適登攀可能季節>
6月~11月。

<温泉>
宇奈月温泉総湯(湯めどころ):新しくなった館内はモダンな作り。お湯が熱くて長湯できない。
尾の沼体験交流施設 とちの湯:露天風呂の眺めが良いお風呂。閉店は18:00と入浴施設にしては異例の早さなので注意。

<博物館>
下山芸術の森発電所美術館:時おり興味深い展示をやっている。冬季は休館するので注意。
魚津水族館:歴史有る水族館で主に県内に生息する魚を展示。こじんまりとしているが魅力的な水族館。可愛いPOP解説も面白い。
魚津埋没林博物館:でっかい木が沈んでいるだけなのだが、なぜか趣がある。
帰りには生地の道の駅で新鮮な魚を買って帰るのもいい。

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