沢登りをするなら、登山道が無く低くて小さい山が連なったところが魅力的。たくさん人がいる山は最大公約数が規範となり息苦しく感じることも屡々。独歩曰く、山林に自由存す。勝手な解釈だが自由なのが山林であり、自由でなければ街なのだと思う。
さて、大納川和佐谷をご存知の富山県民はどれほどいるのだろうか。もしかしたら私が唯一で1/1,000,000の可能性もある気がする。大納川和佐谷とは国土地理院の地図上で早稲谷と記載されている谷であり、この左俣がシャワークライミングを快適に楽しめる谷として知られている。入渓してから小滝がこれでもかっ!というくらいに続く。すべて流心付近を直登できるので積極的に楽しみたい。しかし、ゴルジュ地形ではないなのでいくらでも逃げられるのでその時々のコンディションに合わせてどうぞ。岩に張り付く苔の演出もあり気分は上上々であっという間に進む。標高1000mから地形図通り穏やかな渓相へと変わる。あまりに森が美しいので泊りたくなるはず。ゆらゆらしていると藪漕ぎは殆どなく稜上に達する。あとは藪を漕いで、おりやすい支流を選んでクライムダウンするのみ。筆者らが下降した谷は湧水の谷でとても爽やかだった。
小さい沢だが内容は緩みがなく面白い。降水量が多くなっても楽しめるのも嬉しいところ。転進や旅と合わせて是非どうぞ。
<アプローチ>
和佐谷林道の二俣地点に駐車して左俣の林道をしばらく歩いて、林道が左に曲がる地点から入渓する。もちろん、林道を歩かずに沢中を歩いてもOK。1286.4m三角点は御伊勢山という名前がちゃんとある山だ。下降はこの山の北側の広いピークの西尾根へと少し下降してから1210m付近から北西斜面を下降して支流へ入ると簡単に下りられる。
<装備>
念のためロープ。
<快適登攀可能季節>
6月~10月。シャワークライミングが醍醐味なので暑い日がいいと思う・
<博物館など>
大野市立歴史博物館:図書館の横にある博物館で調べ物をするのに最適な環境。大野藩の復興のため大金を投じた西洋式巨大帆船、大野丸が数年で沈没パーになってしまった話。こういう塩辛いお話にこそ歴史を学ぶ意義がある。なお、図書館にある福井県沢ガイド越の谷は必読。
<博物館など>
大野市立歴史博物館:図書館の横にある博物館で調べ物をするのに最適な環境。大野藩の復興のため大金を投じた西洋式巨大帆船、大野丸が数年で沈没パーになってしまった話。こういう塩辛いお話にこそ歴史を学ぶ意義がある。なお、図書館にある福井県沢ガイド越の谷は必読。
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