大スバリ沢右岩壁に関する情報は少ない。登山大系でも名無ルートの1本しか記載されておらず他にラインが取れるのか否か、岩が固いのかどうなのかが全然わからない。そうなると、行って調べるしかないのである。
アプローチの途中、真横から眺める右岩壁は想像より1.5倍くらいイカツイ。横から見ると縦層の板状が重なったような岩壁で屹立している。しかも明らかに逆層スラブだ。壁正面に立つと名無ルートである。岩はやはり見た目通り、難しそうでちょっと岩を触ると中々脆そう。これは敵わんわい。右のルンゼ状から岩壁際を登ることとする。一見快適そうに見えた氷雪は偽りですぐ下の固いスラブがピックを弾く。支点を取るのに難渋するので難しくは無いが緊張する。50mくらい登ってしっかりした灌木がようやく出てくる。そこから見上げる岩は積み木が積み重なったようで突入は遠慮願いたいご様子。名無ルートの上部も難しそうに見える。この壁にルートが1本しか拓かれていないのは理由があったのだ。右の尾根からブッシュを伝って登るとすぐに緩傾斜帯へ抜けた。
右岩壁を正面突破するのは非常に難しそうだ。左側は藪小リッジから凹状が続いており、こちらは登れる可能性はあるかも。といはいえ、左を登っても登行距離は長くないので何だかなぁとなる気がする。気合の入ったクライマーの皆様正面突破よろしくお願いします。
<アプローチ>
右岩壁へ直接降りるルンゼを探り当てるのはかなり難しい。恐らく屏風尾根の頭から赤沢岳へ向かい標高2500m付近から薄っすらとルンゼ状となっているところを下降するのが良いと思う。間違って右岩壁の真上に出ても左側を懸垂下降すれば壁の横のルンゼに降りられる。
<装備>
カム一式、ボールナッツの小さいの、ピトン各種(イボ重要)。
<快適登攀可能季節>
12月~3月 3月になれば積雪状態次第で1泊2日で2本登ることが出来る。概念を把握していて気合を入れれば日帰りも可能だと思う。ただ、扇沢は東面なので谷筋をアプローチにするのは賢明ではない。
<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。
塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。
<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。
塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。