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2023年8月7日月曜日

万太郎谷 井戸小屋沢










谷川岳の素晴らしさは沢にあると勝手に思っている。単位面積当たりの岩体種類が多く、遡行していると目まぐるしく渓相が変化するのが面白い。継続遡行で東西南北一気に広く散策すれば世界ふしぎ発見!できること間違いない。

といっても、谷川岳は遠いので登山事情には明るくない。万太郎谷はどうやら谷川岳でも人気の流域のようである。支流も丹念に遡行されており、その中で最も人気があるのが井戸小屋沢という事になっている。万太郎谷本谷下部の渓相は花崗閃緑岩で巻機山と似ている。明るく美しい浸食と深い釜で遊べるのがいい。井戸小屋沢へ入ると何故かもう高山帯の雰囲気で白山の沢上部、みたいな感じになる。草付きV字で水量が少ないからそう感じるのであろう。とにかく快適で楽しい。技術的な核心は1300m二俣を左へ入り、3段30m滝からである。ここから岩質が急変しているが具体的な種類は解らなかった。何となく白山庄川水系横谷の上部と似ている気がする。3段30m滝の真っ向勝負は時間がかかるので右岸を小さく巻く。途中少し嫌らしい箇所はロープを出していきたい。この上部はゴルジュ小滝連瀑となり巻きは許されない。ヌメヌメで渋い登りが連続し体感5.7~5.8くらいである。要所でピトンとカムが有効なので落ち着いて登りたい。ここのゴルジュが井戸小屋の名前の由来なのかもしれない。連瀑帯を終えると水流が曖昧になり、万太郎山山頂へ抜ける水流を当てるのが難しくなる。どれも大差無さそうなので適当に登ったら山頂より少し北側へ抜けた。

人気の理由が頷ける内容であった。美しい下部は勿論、上部短いながらも登攀系沢としても十分に楽しめるのがいい。井戸小屋沢~オジカ沢~赤谷川下降~エビス大黒沢という登攀系沢の継続計画に組み込むのも面白そうである。

<アプローチ>
吾策新道の駐車場から少し林道を歩き、地図で示されるスリット堰堤を抜けて入渓。下山は吾策新道が楽。

<装備>
ピトン少々、カム少々。上部のヌメヌメ連瀑ゴルジュ対策のためフェルトがいい。

<快適登攀可能季節>
8月~10月。なぜかオロロが生息していないので盛夏にも行ける!それが谷川岳の魅力。

<博物館など>
絵本と木の実の美術館:廃校になった小学校を利用した美術館。とっても面白いのでいってみよう。ヤギが三匹いて触れ合おうとしたらド突かれた。要注意

十日町博物館:新潟県といえば火焔型土器の聖地。全国の縄文土器全て魅力的だが、やはり火焔装飾の異様さは頭抜けていて素晴らしい。国宝が8点くらい?展示されているが、重文、市指定文化財の土器も面白く絶対に訪れたい博物館である。そのほか、織物の歴史と信濃川と雪といった展示も面白い。

越後湯沢雪国館:川端康成がボンボンでどうしようもない奴だったのではないかと思ってしまう

棟方志功アートステーション:道の駅の二階にあるので入ってみると良いと思う。

2015年12月13日日曜日

湯檜曽川本谷









手を変え品を変え遡行者をもてなす名渓。上信越に、このような明るく健康的な沢が多いのは何故だろう。豪雪地帯ならば雪崩でゴミがたまりそうなのだが。「明るい渓」は富山で例えるならば黒部源流に近い雰囲気である。植生よりも岩盤の性質の方が渓相に影響を与えるのだろうか。などと単独遡行中に思考を巡らせる余り、気がつけば大滝瀑流フリーソロを敢行していた。落口にて冷汗一斗。上部二俣は素晴らしい幕営地点になっている。日帰りも可能だが泊まって楽しみたい。

<アプローチ>
国道8号線で上越まで行き、国道253号線を利用すると早くて安上がり。もちろん上越までは高速を利用すると更に早い。

富山大学から総て下道で4時間30分くらい

<装備>
念のためピトンとパッシブ少々

<温泉>
湯テルメ谷川:みなかみ側の温泉。550円とリーズナブルながらも爽快な露天風呂もありおすすめ。
湯らりあ:六日町リーズナブルな銭湯。石鹸は持参

<博物館など>
天一美術館:秀麗な建築の館内には麗子像(正面向き)などの名作がある。入り口で少し高めの入館料にたじろぐ。

絵本と木の実の美術館:廃校になった小学校を利用した美術館。とっても面白いのでいってみよう。ヤギが三匹いて触れ合おうとしたらド突かれた。要注意

越後湯沢雪国館:川端康成がボンボンでどうしようもない奴だったのではないかと思ってしまう

棟方志功アートステーション:道の駅の二階にあるので入ってみると良いと思う。

2015年12月12日土曜日

西ゼン~赤谷川(ドウドウセン)~毛渡沢


















谷川岳は富山から遠い。そんな愚かしい固定観念によって訪れるのが遅くなってしまった、谷川岳。よくよく考えてみれば紀伊半島よりよっぽど近いのだ。谷川連峰はその小さい山域から想像できないほど多様な地質構造となっている。北面の西ゼンから南面の赤谷川へ継続遡行するとその素晴らしさが解るだろう。広く分布する花崗斑岩および石英閃緑岩の貫入岩は硬いスラブとなり独特の景観を生み出している。一方、赤谷川は凝灰岩、玄武岩、頁岩およびひん岩質でゴルジュと大滝を形成している。植生の垂直分布も興味深い。遡行が終わり稜線近くでスゲの斜面に突っ伏す。スゲの根元にはモウセンゴケの大群落であった。縦走の開放感も最高だ。僕は谷川が一辺に好きになってしまったのである。

さて、西ゼンは今まで出合ったことの無い広大なスラブをテクテク歩いた。当日は小雨が降っておりぬれたスラブが悪く感じた。ドウドウセンは大滝ゴルジュ。記録では凄惨な心境を綴ったものが散見されるが実際はそれほど悪くは無く、登り易い部類ではないかと思う。下降に使用した毛渡沢もクライムダウンと懸垂下降の連続で楽しい。

<アプローチ>
国道8号線で上越まで行き、国道253号線を利用すると早くて安上がり。もちろん上越までは高速を利用すると更に早い。

富山大学から総て下道で4時間30分くらい

<装備>
ピトン少々とカム一式。フラットソールも有ると登り易い

<快適登攀可能季節>
8月下旬~10月

<温泉>
湯らりあ:六日町リーズナブルな銭湯。石鹸は持参

<博物館など>
絵本と木の実の美術館:廃校になった小学校を利用した美術館。とっても面白いのでいってみよう。ヤギが三匹いて触れ合おうとしたらド突かれた。要注意

越後湯沢雪国館:川端康成がボンボンでどうしようもない奴だったのではないかと思ってしまう

棟方志功アートステーション:道の駅の二階にあるので入ってみると良いと思う。