2021年2月7日日曜日

爺ヶ岳東尾根

 








冬のクライミングパラダイス後立山だが、爺ヶ岳の名が挙がることは少ない。「西俣奥壁いいよ~!」と言っている方に会ったことが無いのであんまり登られていないのだろう。かく言う筆者も爺ヶ岳を登攀対象として顧慮していなかったので、厳冬の姿を知らない。一気に攻めては惜しいので、徐々に距離を縮めるべく東尾根から赤岩尾根を周遊してみることにした。

東尾根1767m角点付近から主稜と北稜の眺めが素晴らしい。いずれの尾根も山頂へすっきりと伸びていて美しいラインだ。3月上旬に素早く登れば楽しそうである。西沢奥壁側を眺めるには赤岩尾根を下降するのがいい。右稜、左稜、中央稜、奥ノ稜とびっしり雪の付いた姿は圧巻。こちらも登るのであれば3月が合理的なのだろうが、真っ白けっけな2月に登ったら痺れるだろう。うむ、とってもいい山じゃないか爺ちゃん。今後とも末永くよろしくです。

東尾根自身は登行距離は長いが技術的に困難な箇所や危険な箇所は無い。唯一注意するとすれば風が強く森林限界が低い点だろうか。週末2日間で、東尾根から爺ヶ岳だけだとちょっと物足りないので、鹿島槍のピストンも組み合わせると充実するのでおすすめ。ところで、後立山東面では風の強い尾根と弱い尾根の差がやたら激しいのはなんでだろう。全体と局所、どちらの風の流れも考察しつつ登ることとしよう。

<アプローチ>
鹿島山荘近くの県道脇のスペースに駐車する。暗いと分かり難いので注意が必要。鹿島山荘左手の林道から谷の横の斜面を上がり始めるが、特段弱点は無いので尾根に上がるまで適当に登るしかない。尾根に上がると傾斜が一気に緩み登り易くなる。風が強いので幕営するならば2000m付近がいいかも知れない。

<装備>
東尾根そのものであれば登攀具は要らない。全体を通して傾斜が緩いので、スノーシューが有利。

<快適登攀可能季節>
1月~4月 登山道が付いていないのでがっちり雪の付いたシーズンが快適。土日で東尾根だけだと物足りないので、冷池まで縦走して鹿島槍をピストンで踏んでくると結構いい感じに疲れると思う。

<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。

塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。

<温泉>
上原の湯:410円で石鹸&シャンプーが付いている温泉。
みみずくの湯:白馬にある日本有数の強アルカリ泉。入って損は無し。

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