2016年5月16日月曜日

笹川 黒菱山山頂直登沢










朝日町の黒菱山は日本海の眺望が素晴らしい山で地元のハイカーに親しまれている。その北面の地質は主に太美山層群と呼ばれる酸性岩類で成る為、沢筋の岩は固い。そのため連続する滝はカチ、スローパー、エッジと絶妙なホールドを提供している。支点状況も良好で登っていて非常に楽しい。難しい滝の巻きも容易なので幅広い遡行者に楽しめる沢だ。山頂に突上げるラインも美しい。

残雪の少ない5月中旬、初夏を感じる陽気の中遡行した。山頂ではギフチョウが乱舞し、山肌は藤、桐、谷空木の花が満開であった。花の芳香が風に運ばれ時おり鼻をくすぐる。山全体が紫色と薄紅色に揺れていた。その様子は志茂田景樹に少し似ていた。

<アプローチ>
笹川林道終点に黒菱山登山道駐車場がある。国土地理院の地形図と実際の林道終点位置が異なっているので注意。歩き始めから標高400mくらいまでは溶結凝灰岩で入渓すると、デイサイト~流紋岩に変わる。ここで言う直登沢とは標高500mから山頂に突上げる沢で、登山道入り口の右手の沢である。山頂を踏んでからは登山道利用。

<装備>
滝を巻くのであればスリングで十分。積極的に登るのであれば、カム、ナッツ、ピトン各種。ぬめるのでたわしが有効。

<快適登攀可能季節>
5月~11月。残雪の量によってシーズンインは変わる。

<温泉>
宝温泉、地中海、境鉱泉など越中宮崎周辺は塩泉が多い。

<グルメ>
たら汁が名物だが、はっきり言ってそれほどでもない。量を食いたいのであれば「きんかい」で定食のご飯大盛りを注文しよう。日本昔話級のてんこ盛りが食える。ドライブイン入善の定食も味、量ともになかなか。

<博物館など>
下山芸術の森発電所美術館:時おり興味深い展示をやっている。冬季は休館するので注意。
魚津埋没林博物館:でっかい木が沈んでいるだけなのだが、なぜか趣がある。
護国寺:別名石楠花寺。とやま花名所に選ばれるだけある庭園。謎の置物も気になる。

帰りには生地の道の駅で新鮮な魚を買って帰るのもいい。

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