2019年2月26日火曜日

赤沢岳 北西壁右岩壁ダイレクトルート 







ダイレクトルートはスラブと小ハングが交互に現われる好ルートだ。登攀ラインはベルグラの発達に左右される。下部~中間のスラブ帯に氷が張っていれば、傾斜の強い凹角を積極的に登る事ができるはずだ。我々の登攀時には中間にある一段目ハング下スラブに氷が張っておらず、右へトラバースして登れるベルグラを繋ぎ、二段目の小ハングへと抜けた。その後も変化に富んだ内容で面白い。最後は御褒美の気持ちの良い岩稜を登り北西稜へ出る。北西壁の岩稜も合わせて概ね6Pくらいのスケールとなる。最高のロケーションと合理的で楽しいライン、やっぱり赤沢岳は良い山だ。

<アプローチ>
日向山ゲートから扇沢まで歩いて大沢小屋から屏風尾根に取り付く。屏風尾根の稜線直下は絶好のベースキャンプ地である。屏風尾根の頭から赤沢岳山頂まで行き、山頂から西尾根側を少し下る。そこから遭難碑プレートが埋めてある岩がある所から(状態次第では埋まってそう)大スバリ沢側の急峻なルンゼを下降する。西尾根の頂上から3つ目、ダケカンバの群生するコルを北側へ乗越し壁へ通じるルンゼをクライムダウンする。頂上からのルンゼ、壁へ下降するルンゼいずれもかなり急で慎重さを求められる。ダイレクトルートは凹状ルートの直ぐ右にある氷雪が付いたフェースから取り付くのが良い。

日向山ゲートまで富山市内から国道8号~148号で3時間と少々。

<装備>
カム一式、ピトン各種、トライカム、条件次第でアイススクリューやアイスフックが有効。

<快適登攀可能季節>
12月~4月上旬 3月になれば積雪状態次第で1泊2日で2本登ることが出来る。北西面なので割と遅い時期まで楽しめるかもしれない。概念を把握していて気合を入れれば日帰りも可能だと思う。ただ、扇沢は東面なので谷筋をアプローチにするのは賢明ではない。

<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。

塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。

<温泉>
上原の湯:410円で石鹸&シャンプーが付いている温泉。
薬師の湯:温泉博物館と酒の博物館が近くにある。
みみずくの湯:白馬にある日本有数の強アルカリ泉。入って損は無し。

<グルメ>
昭和軒:大町駅近くにあるカツ丼の店。大盛りはプラス100円で凄い量が食べられる。

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