2019年7月10日水曜日

直海谷川 右俣















直海谷川の左俣は大タル、右俣は小タルと称されている。誰が称したのまでは調査していないのだが、きっと地元の人がそう呼んだのであろう。「タル」というのは富山でも一部用いられており滝という意味がある。これを適用するならば左俣は大滝、右俣は小滝になる。ところがどっこい右俣も十分大きな滝のある沢であった。

標高850m二俣までも立派なゴルジュと滝がいくつも現われ渓谷美を堪能できるだろう。右俣の入り口は捩れ滝になっている。これはそれ程苦労は無い。940mからのゴルジュマークも困難は無く楽しく登ることができる。特に樋状の滝からナメ滝のコンビネーションは秀逸である。1200mから標高差50mのゴルジュ直瀑が2つ続く。筆者らは手前にあったボロカス雪渓とまとめて巻いたので、この2連瀑が登れる代物なのか判別できなかった。それ以降は時おり現われるナメと小滝を楽しみながら登ると稜線へ出る。稜線から奥三方山は登山道が自然に還っている。山本来の姿に何だか充実した気分になる。ここから登山道跡を藪漕ぎするのも沢を下降するのも厳しさを味わう事ができるはずだ。

全国各地で林道の荒廃が進んでいる。それに伴って登り難くなる山も増えている。それはそれでいい。遠かろうが、時間が掛かろうが本当に行きたい人は行くだろう。元来自然に接近するのは危険で面倒なのである。自然の開かれていないもう一方の扉を叩くには相応の覚悟或いは暴力的な好奇心が必要なのだろう。その扉の先は下へ続く螺旋階段になっていてまた扉がある。それがもうずっとずっと続くので、地上に這い上がれる気がしなくなってきた。地上の光はとうに届かない。こうなったら横穴を掘って快適に生活できるようにするしかない。客人があればもっと楽しいはずだ。深い地下からおいしい匂いを漂わせて待つばかり。

<アプローチ>
口三方登山道の駐車場より少し先までは車で入ることが出来る。車高の高い車ならば滝谷手前までは入れる可能性がある。しかし林道は荒廃の一途なので余り期待しないようにしたい。筆者らは滝谷手前の川原が近い地点から入渓した。谷中には決定的な幕営適地は少ない。大人数で行く際には気をつけたほうが良いだろう。奥三方山の登山道は長らく未整備なのか、足元を良く見ながら登山道の跡を探して歩くことになる。水平距離は長く、藪漕ぎにもなるので油断しない方がよい。左俣を下降するのも手強く面白い計画だ。入山口まで富山市内からは県道9号線を利用すると距離は近くそこそこ速い。およそ2時間で到着する。

<装備>
ピトン、カムを少々。

<快適登攀可能季節>
6月~10月。オロロが酷い地域なので注意。6月は残雪が残る。

<温泉>
セイモアスキー場の横に河内千丈温泉がある。静かで綺麗な良い風呂。

<博物館など>
ハニベ岩窟院:日本唯一の洞窟美術館。知る人ぞ知る日本最高クラスの珍スポット。おどろおどろしい鬼気迫る作品に圧倒される。男女で行くと水子供養かと聞かれるのでそのつもりで突入しよう。

石川県立ふれあい昆虫館:標本の数はまずまず。なにより生きた昆虫を間近に観察できる。蝶の放し飼いされた温室は凄い。皇太子ご夫妻(現天皇皇后)もこの昆虫館を訪れている。雅子妃が温室に入った際、雅子妃の頭に蝶がとまったシーンは何度もテレビ放送された。

<グルメ>
白山からの帰りにある酒屋(名前は忘れた)に日本酒入りソフトクリームがある。もちろんノンアルコール。おいしいのでいつも食べる。

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