2024年1月9日火曜日

岩小屋沢岳南尾根






 鳴沢岳と岩小屋沢岳は通過するばかりで、それ自身が登山対象になることは多くない地味な山である。登ったと主張したところで、取り立てて知名度も無ければ高度も無いので認知されないのが悲しい。おうおう!登山者の皆さん人生損しているぜ。これだけアプローチが遠くなく、技術的な困難は無いものの景観が抜群で、それでいて冬の北アルプスらしい環境の判断が求められる入門的な山は多くはあるまい。

 岩小屋沢岳南尾根は年末年始のころから大体雪はついており登ることができる。雪が少なくても思ったほど藪が濃くないので、少々我慢していれば安定した雪が得られるであろう。2000mをm越えると視界が開けてきていい感じ。2350mから山頂へと続く雪面は雪崩に要注意の地形だ。積雪状況には留意したい。山頂からは黒部の展望が素晴らしい。入門というのは技術的な面ばかりに着目して語られるが、次あの山のあそこを登りたいなという気分を与える環境的な意味での入門もあってしかるべきじゃないかと思う。その点、岩小屋沢岳南尾根は入門の要素を多く満たしているはず。雪山入門は八ヶ岳じゃないよ。岩小屋沢岳南尾根だよ。これ覚えておいてね。

<アプローチ>
日向山ゲートに駐車して扇沢駅の少し手前、扇沢右岸から取り付く。下山は新越尾根か同ルート下降が良い。幕営適地は随所にあるが、2136mを越えると樹林が疎になり風が通る。悪天候時は余り標高を上げて幕営しない方がいい。

<装備>
特に何もいらない 

<快適登攀可能季節>
12月~4月 南面であるため、余りに時期が遅いと雪が腐って面白くないかも。

<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。

塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。

<温泉>
上原の湯:地域に親しまれている温泉でリーズナブル。

<グルメ>
昭和軒:大町駅近くにあるカツ丼の店。大盛りはプラス100円で凄い量が食べられる。

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