2015年12月20日日曜日

権現岳~鉾ヶ岳











厳冬期に本当の山を味わえる場所である。藪と雪が絶妙なハーモニーを奏で、情け容赦なく体力を奪う。漸くたどり着いた権現岳から眺める鉾ヶ岳は余りに遠く見える。稜線上はアップダウンが多い。帰路の面倒さから、頂上を眺めるたびに「もう帰ろうか」と幾度も逡巡する。それでも歩き続けるのは虚栄心だろうか、それとも反抗だろうか。山頂に着くとやはり登ってよかったと心から思うのだ。喧騒から離れ己の意志が葛藤し相克する。剣であれ、頸城であれ、ヒマラヤであれ(行ったこと無いけど)登山の醍醐味の一つだろう。葛藤の崇高さで言えばヒマラヤと比べるとずっと低次かもしれないが、ともかく相克の存在は揺ぎ無い。里山だが、個人的には八ヶ岳の登攀ルートよりよっぽど良い山が出来ると思うのだ。ラッセルしながら荻原碌山の言葉を思い出した。

「LOVE IS ART,  STRUGGLE IS BEAUTY.」
「自然の研究といふものは現実に触るといふ事である、切実に人生と交渉しろといふ事である。」

<アプローチ>
権現の登山道入り口には駐車できない。除雪の邪魔にならない場所を探すことが出来るかどうかが核心。柵口にあるKDDIの電波塔の横に駐車した。林道を少し歩き登山道の付いた尾根を辿る。胎内洞は新雪期ならば写真の通り中に入れる。とっても面白いので行ってみよう。計画では島道鉱泉へ下山する予定だったが諸事情により同ルート下降となった。金冠の周辺も気になる。

柵口集落まで国道8号線経由で2時間30分くらい。高速利用ならば2時間くらいかしら。

<装備>
積雪状況如何によってはロープが必要。今回はやや強引にノーロープで登った。

<快適登攀可能季節>
12月下旬~2月下旬。雪が多い時で積雪がそれなりに安定していそうなとき。3月ならば快適な雪山ハイキングになるかもしれない。登った時は酷い藪ズボで、ハイハイ登りを多用した。

<温泉>
島道鉱泉:主人がスピリチュアル世界に嵌っている。さておき、なかなか雰囲気のある風呂
柵口温泉権現荘:綺麗なお風呂。500円だったと思う。

<博物館>
富山への帰りしな、糸魚川有るフォッサマグナミュージアムは素晴らしい。ここでは石の鑑定も行っているので、山で見つけた気になる石を鑑定してもらおう!(一人10個までです)
能生の弁天岩の近くには郷土資料館があった。


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