2016年3月22日火曜日

赤沢岳北西壁 右岩壁凹状ルート










北西壁は大スバリ沢よりも変化に富んだ壁である。右岩壁はスラブ、ハング、フェース、凹角、草付きと冬壁の要素が総てつまったエリアだ。こんなにツボを押さえた壁が注目されなかったのは不思議でならない。城塞のようなその姿は剱岳のチンネに似ている。3月ならば面方位を考慮すると大スバリ沢よりもコンディションが良い。条件が整えばスラブにはベルグラが発達するだろう。
凹状ルートは大ハング帯を絶妙に避けながら登り、山頂へ通じる素晴らしいライン。それでいてパンプするミックスクライミングもある。高度感、ロケーションも最高だ。ロープを伸ばすにつれ言葉にならない感情が湧き上がってきて、山頂でまさしく絶頂に達する。
中央稜や中央ルンゼなども面白そうで、通いたくなる岩場である。

<アプローチ>
日向山ゲートから扇沢まで歩いて大沢小屋から屏風尾根に取り付く。屏風尾根の稜線直下は絶好のベースキャンプ地である。屏風尾根の頭から赤沢岳山頂まで行き、山頂から西尾根側を少し下る。そこから遭難碑プレートが埋めてある岩がある所から(状態次第では埋まって良そう)大スバリ沢側の急峻なルンゼを下降する。西尾根の頂上から3つ目、ダケカンバの群生するコルを北側へ乗越し壁へ通じるルンゼをクライムダウンする。頂上からのルンゼ、壁へ下降するルンゼいずれもかなり急で慎重さを求められる。

日向山ゲートまで富山大学から国道8号~148号で3時間と少々。

<装備>
カム一式、ピトン各種、トライカム。ナッツ一式。3月だとベルグラが張る。パッシブプロテクションが有効。

<快適登攀可能季節>
12月~3月 3月になれば積雪状態次第で1泊2日で2本登ることが出来る。北西面なので割と遅い時期まで楽しめるかもしれない。概念を把握していて気合を入れれば日帰りも可能だと思う。ただ、扇沢は東面なので谷筋をアプローチにするのは賢明ではない。

<博物館など>
大町山岳博物館:資料館が素晴らしい。剥製の展示も豊富で躍動感、物語性があり見入ってしまう。ボルダリング壁も一回100円で一日利用可。

塩の道ちょうじや:庄屋であった平林家を展示。千国街道から運ぶ塩は瀬戸内産だったそうな。北前船で糸魚川まで運ばれ、そこから大町まで運んだとか。にがり甕の知恵に感動。

<温泉>
上原の湯:410円で石鹸&シャンプーが付いている温泉。
薬師の湯:温泉博物館と酒の博物館が近くにある。酒の博物館は2016年3月現在休館中だった。
みみずくの湯:白馬にある日本有数の強アルカリ泉。入って損は無し。

<グルメ>
昭和軒:大町駅近くにあるカツ丼の店。大盛りはプラス100円で凄い量が食べられる。

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