2016年9月6日火曜日

裾花川本谷













戸隠の山は良い。荒々しい山は勿論の事、里に残る伝説と現代リゾート地の雰囲気が絶妙にマッチしていながら、どこか静けさを保っているのだ。裾花川には木曽義仲の逸話が残っている。義仲公といえば、県民には倶利伽羅合戦で御馴染みの人物であり、富山とはファールチップ程度であるが縁の人である。倶利伽羅に向う途中この裾花川の岩屋(木曽殿アブキ)で兵を休めたといわれる。

さて、本題の遡行である。序盤には如何にもフォッサマグナ内頸城の沢といった立派なゴルジュ帯が有るが、その突破は爽快である。水量次第ではあるが、どれも少々の泳ぎと快適なフリークライミングでこなす事が出来る。ゴルジュ帯は短くそれほど難しくは無いので、泊りでのゴルジュ突破入門には丁度良いと思う。それを抜けると緩やかな川原となる。ここは釣りを楽しみたい場所だ。上部はナメも現れ緩やかな森を楽しめる。詰めあがり、百名山の高妻山の山頂を踏めばきっと大満足の山旅となるはずだ。

<アプローチ>
入渓点と下山路が30km程度離れているので、車二台が前提となる。近年奥裾花自然園への林道は水芭蕉と紅葉シーズン以外はクローズされている事が多い。奥裾花ダムから林道を歩き、裾花川出合いに下りる。幕営場所は九頭龍沢出合いが平らな台地となっており丁度よかった。一不動へ詰めあがっている記録が多いがヤブコギに終始し面白くないと思う。標高1550mから東に派生する宝丹谷を詰める事をお勧めする。宝丹谷は程よい緊張感のある滝の登攀とナメが続き面白い。新たに出来た六弥勒登山道を利用すれば下山口も近い。六弥勒登山道は歩きやすいブナ林である。もちろん高妻山や乙妻山へピストンするのも良い。
高妻山登山口まで富山から国道8号~国道18号経由で3時間30分くらい。

<装備>
カム一式、ピトン少々

<快適登攀可能季節>
7月~10月。夏のイワナシーズンも良いし、秋の紅葉も素晴らしいと思う。

<温泉>
鬼無里の湯:とんでもないところにあるが、綺麗で良いお風呂。値段も510円とリーズナブル。だが2016年5月に火災があり今年度の温泉営業再開は難しいようだ。温泉は入れないが夜17:00から食堂は営業中。

<グルメ>
国道18号の途中のニューミサという食堂で定食を注文するとご飯お代わり無料。味も美味しい。ラーメンが人気メニューのようだ。

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