富山県民ならば極楽坂山~鍬崎山の山域に親しみがあるのではないだろうか。市内からほど近く、森は美しくと標高を上げるにつれ植生が変化するので楽しい事この上ない。さらに百間滑と龍神の滝といった清涼系スポットまで備えているのでちょっとハイキングする人にもお勧めできる。
百間滑は砂岩やら堆積岩が圧力と弥陀ヶ原火山の熱によって変成してできたようだ。ナメという存在をハイカーが認識できる貴重な場所である。溶岩龍神の滝は遠方から眺めると傾斜の強い直瀑で手のつけようのないスラブのように見える。しかし近づいてみると硬い岩にクラックがしゅるーと走っており、登らせてくれそうな雰囲気だ。出だしからシャワーを浴びつつフィンガークラックを登り流心へ向かう。激しいシャワーを浴びつつ高度を稼ぎ、滝芯左側を登る。1段目を登り切るあたりのランナウトしたスラブの1手は怖いので左へと逃げて灌木にて1P目終了。安定した灌木から右へ少しトラバースして再び流心へ戻る。2段目は割合快適だが終始水を浴びるのでちょっと寒い。抜け口は右からフィンガー~ハンドクラックを登り落ち口の灌木で終了である。高差約40mだがライン取りも考えさせられることも有り充実感がある。岩はバチバチに硬く、軍手から伝わるフィンガーラックの吸い付きが気持ちぃ。クライミングシューズのフリクションも良好なので楽しさしかない。
滝を抜けると弥陀ヶ原と同じ溶岩台地の緑のゴルジュが出迎えてくれる。火山溶岩はここまで流れて、その後に河川が谷を浸食し飛騨帯基盤岩が露出しているのだと解り感動するポイントである。ゴルジュ内の滝は難しく無いので景観をゆっくり楽しもう。沢が開けて平らになると後は何もない。酷いヤブコギも無く瀬戸蔵山へと至る。
大滝登攀というには小さい滝だが内容は濃い。瀬戸蔵山まで登って降りても半日コースなのでお気軽に行ける。一日あればお隣の松尾の滝も登るのも良いだろう。ただし、松尾の滝は貯水池からの放水状況が読めない。思わぬ増水となっている場合があるので龍神の滝メインで考えた方がよいだろう。
<アプローチ>
あわすのスキー場の駐車場に駐車して龍神の滝へと続く遊歩道を登る。滝が見えたら沢から取り付く。松尾の滝と間違えないように注意。下山は登山道を利用するのが楽。
<装備>
カム0.1~#2、0.2~0.5まで2セットあるといい。ピトン各種、クライミングシューズ
<快適登攀可能季節>
7月~10月。シャワークライミング全開だけど、オロロやブヨが多いので9月がベスト。
<温泉>
ホテル森の風立山、吉峰グリーンパーク
<博物館>
立山博物館:別館まんだら遊園の異空間を一度は味わってほしい。
カルデラ砂防博物館:立山の自然と砂防について学べる良き博物館。僕の好きな治水の恩人ヨハネスデレーケの展示もある。
<博物館>
立山博物館:別館まんだら遊園の異空間を一度は味わってほしい。
カルデラ砂防博物館:立山の自然と砂防について学べる良き博物館。僕の好きな治水の恩人ヨハネスデレーケの展示もある。
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